【天地明察】天元
一つのことを極めるということの難しさ、それに全力を尽くすことによって生じる周りとのすれ違い。そういうものも書かれていて面白かった。
主人公の性格が良かった。
聖人君子という意味の良かったではなく、
魅力的な人だったという意味で。
自分の命をかけて人生を歩むということ、自分の興味のために命をかけられるということ、私にはそういうものがあるのだろうか。
このためなら死んでも良いってどのような感覚だろうか。
私にはまだそこまでの考えが無いから魅力的に見えるのかもしれない。
興味のあるものに対する情熱はあるが、不安定である。どこか他にも自分にできる何かがあるかもと寄り道をしたくなる。
主人公のすごいところは、天文学の天才であるだけでなく、囲碁打ちでもあること、情熱を幾多のものに注げること、時間をかけられる持久力、体力、全てが好きだ!おもしろい!という感情からくるものに見える。
安井算哲の見た、北極星を私も見てみたくなった。